取調官はかあちゃん。
かあちゃんは我が家の「おきて」そのものである。

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No.220 ニクキュウ考 2005/02/某日 被告人:とうちゃん
中華の珍味、熊の手はコラーゲンがいっぱいで、体にとてもよいと聞いたことがある。
そこでかあちゃんは考えた。

まろは(つか、ネコは)、毛繕いの際、かなり熱心にニクキュウも舐める。舐める。舐める。
そして、鼻にしわを寄せて、きゅきゅきゅーっとニクキュウの辺りを啜るではないか。
あれは、きっと、ニクキュウに含まれるコラーゲンを、ちゅちゅうっと吸い取り、エネルギーにしているのではないのか。
そしていつまでも若々しく、ベビーフェイスで人間を翻弄し、やんちゃで、わんぱくなパワーを循環させているのに違いない。
道理でいつまでたってもバ...(以下自粛)。

そしてかあちゃんは考える。
あの、ぷにぷにのピンクのニクキュウを啜ることさえ出来れば、この忌まわしい小じわもたるみも消えるのではないか....
ととうちゃんにうち明けたら
「俺は、ウンコ踏んだりするネコの足を啜るような女房には、『ビールを一口くれ』なんて言われても、やれないからな。」
いいじゃんか、けちー。
ぷりぷりの女房になってほしくはないか、と問いつめたが
「しわしわでも、ウンコ踏んだネコの足を啜らない奥さんがいい」そうだ。ち。志の小さい男だ。
判決:オトシゴロの女性にとって
コラーゲン摂取は大事な指命である。
女心を汲めぬ無粋さに有罪。
おいしいおいしい中華料理をごちそうすること。

No.219 まろの仕返し 2005/01/28 被告人:まろ
まろを洗った。
冬だが、むしろストーブがんがんで乾かせるので、半端な春先や秋口よりは、風邪をひかせる心配が少ないような気がする。
相変わらず湯船で温まったあとは、「なおーん なおーん(なんでーっ なんでーっ)」と鳴いているうちにちゃちゃっと洗って、まろのお風呂はすぐ終了。あとはドライヤーでも使わせてくれるといいのだが「俺には俺のやり方がある」と頑固にこだわり自家乾燥に徹するまろである。

そんなわけだから、お風呂の後は、まろも疲れるのか、やたらと一緒に寝たがる。
先にベッドで本を読んでいたら、のしのしとまだ湿った足でベッドにやってきた。
そしてそのあとが悪い。
わざわざ本の上を行ったりきたり。でかい腹で、字が全く見えませんけどー。(--#)
そのうち、本のしおりのヒモを見つけて、じゃれまくり、あげく、本の上にどっっっっかりと座って寝てしまった。
意地になって、本を引っ張り出し、1ページ読んだが、ネコの尻を視界の端に感じながら読んでも気が散るので、あきらめて寝た。
嫌がらせ?仕返し?いんけーんなまろであった。
判決:有罪。
本が湿るのでやめること。
罰として図書館で本の修理にあたること。
No.218 まろの冬休み2005 2004/12/29〜2005/01/04 被告人:まろ
(かあちゃんが)待ちに待った冬休みがやってきた。
毎度おなじみ帰省でありんす。
まろは、ストレス回避のため、またもや、長期オルスヴァ〜ンに任命。

移動日の29日は朝から雪。
げげー、うちの車、普通タイヤだしー。チェーン規制?持ってないってばさ。
案ずるかあちゃんを横目に、とうちゃんは平然。「おれは北海道育ちのオトコだ。雪道は任せろ。」だそうだ。
まろ、お留守番初日が雪だなんて、なんてかわいそうなんでちょう〜。涙、涙のお別れ。
シッターさん、よろしくお願いします。

福島は、29日に続き、31日もかなりの積雪。
かあちゃんは、まろへの未練を吹っ切るように、あやなちゃん達のために、スコップを振りかざして、滑り台作成に汗を流した。
思いがけず冷え込み、在福中、二度も水道凍結。−9℃は、滅多にないよなー。水道のありがたさを再確認しながら、ちびっ子達のトイレの始末のために、お風呂の残り湯を何度もバケツで運ぶかあちゃんであった。
それにしても、まろのいない生活というのは味気ない。顔を洗っても水飲みに来るヤツがいないし、お風呂に入ってものぞきに来るヤツもいない。家の中を走っても追いかけてくるヤツもいないし。布団に入ってもふかふかあんかがない。さーみーしー。(TT)

      
帰省の楽しみ、ジョン。なぜか犬小屋に敷物を敷くのが嫌い。寒いのにー。
歳を取って、なんだか福島のじいちゃんに顔が似てきた。眉毛がどんどん離れて、垂れてきた。走るのも遅くなったな。かあちゃんをぎゅんぎゅん引っ張ってたのに、今じゃ、かあちゃんが引っ張るくらい。

毎度のことだが、不在中のシッターさんとまろの関係が気にかかる。
帰宅して、シッターさんが転がっていたらどうしよう。と、一応毎回心配せざるを得ない。(^^;)
ドキドキしながらドアに鍵を差し込むと、「なーっ!なーっ!なーっ!なーっ!なーっ!なーっ!」とまろの声。よし、まず、まろは無事だ。
ドアを開ける。よし、見える場所にはシッターさんの姿もなし!帰宅はできたようだ。(おい)
まろは、とりあえず両親の姿を覚えていたようで、ごろりごろりと歓迎の舞。
食器を見ると、洗ったようにすっからかんになっていたので、カリカリを補充すると、我らの存在も忘れたように、ものすごい勢いで食らいつく。
撫でると、あれ?な〜んかざらざら砂っぽいというか埃っぽいというか....。毛並みも悪い。なんじゃ、こいつ。まさか、あの雪の中、初詣にでも出かけたのか?手足も臭うし、いったい何をして暮らしてたんだろう。
巣にしていたはずの布団をチェックすると、あれま、カリカリを吐いた跡がひとつ。(--;) 珍しいなー。
こいつ、食い正月&寝正月だったんだな。

後日、シッターさんに様子を聞いた。彼によると、
「初日は、ご両親と間違えたらしく、玄関でごろんごろんしてくれましたが、すぐに間違いに気が付いて、足元をついて歩いて威嚇していましたが、傘をがさがさっとさせたら後は奥の部屋からこちらを伺うだけになりました。翌日からは、『ご飯の人だ』と思い出したのか、奥の柱の影から顔だけ出してトイレ掃除やご飯の支度を見ていただけですよ。」だそうだ。

いつものように、オルスヴァ〜ンの後は、食欲がすごくて、午後4時くらいになると「そろそろご飯にしましょうか」と食器の前に正座をしてこちらに視線を投げる。朝も7時くらいから「さ、早めにご飯、食べちゃいましょう!」と催促。だめだよー、そんなことじゃ、かあちゃん達の冬休みが終わったら、お腹が空いていられなくなっちゃう。心を鬼にして、普段の時間にシフトするようリハビリに励んだ。(?)

お互いに愛を確かめ合う、ラブラブ添い寝は、それから(たったの)3日間続いたのであった。会えない時間が愛育てるのさ。貴方の言うとおりです、ひろみごー氏。
判決:ゲロ以外はいい子にしてたようで。
シッターさんには敬意を払いましょう。

No.217 まろ、ブタ疑惑 2004/12/某日 被告人:まろ
まろは、冬の日中は布団の中に巣くっている。
ほっかほかの自家発電。エコロジスト。地球に優しいオトコだ。

布団のふくらみに目星を付け、「まーろーく〜〜〜〜〜ん♪」と、居場所を探る。
おっ。いるいるいる!
ものすごい温度だ。獲物は近い!
こっそり布団に頭を突っ込み、愛の抱擁を仕掛けた時だった。

「ぶっ?」

...............え?

念のため申し添えるが、これはおならではない。
まろの返事だったのだ。
ぶっ。ってあんた。ネコなら返事は「ニャー」だろうよ。あん?
お前、まさかとは思っていたが.....................................ブタさんなのか?!
判決:有罪。
寝ぼけるにも程がある。
ネコらしい発声法を学ぶべく、イタリア留学を命ず。

No.216 母ちゃん轢かれる2 2004/12/17 被告人:かあちゃん、まろ
214にも書いたが、かあちゃんは、積極的にまろと遊んでいる。
老化は足から。まず、足を鍛えねばなるまい。
一人っ子であるが故、どうしてもプロレスも運動会もしにくい環境であるのだから、母ちゃんが体を張って鍛えてやらねばならぬ。

周囲の皆さんに聞く、ネコの運動会というのを参考に、まろを追いかけ、まろに追いかけられ、家の中を駆け回る。ちゃんとこれが、敵もノってくるから結構楽しい。
下は歯医者さんなので、夜は無人、気兼ねなく遊べるのがうれしいところだ。

今日も、狭い家の中をどどどーっと逃げると、まろが追ってきた。ターンしてどどどーっ!ターンしてどどどーっ!
ところが。
母ちゃんの踏み出した足にエキサイトして追い越しをかけたまろが激突してしまったのだ!
足払いをくった母ちゃんの受け身は、洗面台を直撃。
足には、まろ型のアザ、腕には洗面台型の擦傷とアザができてしまった。
まろも相当痛かったようで、また(No214参照)しても、眼をしぱしぱさせて、申し訳なさそうにベッド下から這い出してきた。

トイレに入っていた父ちゃんが「何事だー!」と駆けだしてくるほどの音も出てしまったようで、ご近所さんごめんなさい。
「そういう遊び方をするから、お前はまろに舐められるんだ」。って、そうですね....。(--;)
判決:有罪。
家庭内交通法制定。
室内最高速度は時速5km以下に制限。

反則者は罰金(時価)を貯金箱に払うこと。
あちゃんは、ケガが治りにくい年齢であるので
多大なる注意を払うこと。

No.215 嘔吐考 2004/12/14 被告人:まろ
ネコってやつぁ、どこのお宅でも、吐きまくっているものらしい。
まろは子供の頃から毛玉は下から出すタイプで、あの、異星人を産み落とすかのような、奇怪な音と形相で嘔吐することは少ないネコだった。
それが、食べ物を吐くようになったのは、この2年ばかしの間のことだ。
カリカリや、父ちゃんにもらうおつまみを吐くのは、慌て食いの後。元々食には関心の薄い子だったから、慌て食い自体が少ないのだ。

今年は、記録的な猛暑だった。
いったい、いつ秋が来るんだろうと思っていたのに、心配された秋はちゃんと来て、秋が来た頃には、草むらでは虫が鳴き、葉っぱは紅葉し(遅かったけど)、ネコは確実に肥えていた。虫の声に気づいたのは9月だ。どうして虫は、まだ熱帯夜が続く9月に「そろそろ鳴いちゃっていい時期だな〜」と気づくのだろうか。涼しくなったのなら分かる。だが、秋なのは暦だけで、熱帯夜なんだってば熱帯夜。実は虫も数が数えられて、実は天文学なんかも、ものすごく発達してたりするのかなあ。
まろは、異常気象のせいか、かつてないほどの食欲だった。
子猫の頃から、お皿が空っぽになることが少なく、いつも食べ残す。
それが、毎食毎食、あっという間に平らげて、お皿が洗ったようにきれいなのだ。
へー、地球温暖化の影響がまろに及ぼす影響はこうなのか。(多分、違う)

そして、そんな食欲は、嘔吐へとつながっていく。

今日、帰宅すると。
浴室に毎日用意していく(まろはここに水がないと、猛烈に抗議鳴きをする)水の器に....。
水の中に....。
え〜ん、どうして吐くのさ、お前の大事な一番好きな水飲み場の水の中にー!
ほや〜んと浮かぶ、テトラ型の元カリカリは、ほぼ原型のまま。
あーあ。噛んで食えよ、噛んでよぉ。(TT)
判決:有罪。
ま、お前も苦しんだんだろうが、
帰宅して最初に見るのが吐瀉物ってのはたまらんよ。

No.214 母ちゃん轢かれる 2004/12/03 被告人:まろ
まろは、ここのところ、非常によい子である。(当社比)
捕物帖もとうとう幕を下ろす日が来るのか!?

今年は、母ちゃんは、若いネコを飼うお宅を訪れることが多かった。
猫じゃらしでびよんびよんと楽しげに遊ぶネコ達を見て、まろはもう6歳だから遊ばないのであろう、と思ったものだ。
しかし、ある方に「歳を取っても、遊ばないのではなく、遊ぶテンポが遅いだけ。こちらが飽きずに遊べば、ネコも遊ぶ」と言われ、片手間にでも猫じゃらしを振るようにしている。すると、あの、いつもどへーっと横たわってばかりいるまろが、案外楽しげに遊ぶことに気づいた。
いや〜ん、子ネコちゃんみたいでかわいい〜♪

まろは、あまり運動神経はよくないと思う。
特に動体視力が劣る。
猫じゃらしを振るスピードを上げていくと、段々見ることをあきらめ、遠い目になってしまうのだ。
そして、たまに、視点が合った時だけ、ちょちょいと手を出してみるのだ。
また、じゃれていて、エキサイトすると、猫じゃらしをほったらかして、あさっての方向にどどどどどどーーっと走り去ってしまう。なぜそのパワーを獲物である猫じゃらしにぶつけないのかが不思議だが、まろはそういう男なのだ。

さて。話は変わるが、母ちゃんは、夜、新聞を読む。
床にぺたっとおばあちゃん座りをして、床においた新聞を舐めるようにして読む。
(とは言っても体勢が「舐めるように」であって、熱い心で読む「舐めるように」ではないので、念のため申し添える。)
今夜も、腰を折って、新聞に覆い被さりながら、片手で猫じゃらしを振っていた。
時々、高さも滞空時間もないジャンプをしたりしていたまろであったが....ああ、どうして、母ちゃんは、頭の位置をまろと同じ高さにして読んでいたのだろう。突然、充電が完了してしまったらしく、パワー全開、見事なスタートダッシュで、新聞の上を疾走した。
いや、正確には、母ちゃんの右後方から、母ちゃんの右顎に頭突きを食らわせながら、新聞の上を駆け抜け、左前方にあるベッドの下に走り込んだ。

..............................。
痛てええええええええええええええええええええええええええ!(TT)
新聞に突っ伏して、涙。
まぢ、顎、砕けたかと。

まろは、少しすると、ベッド下から、片眼をチカチカさせながら、「母ちゃんごめんねー、おれもかなり痛かったー」とすごすご出てきた。
ネコの頭蓋骨は固いなあ、と日頃から思っていたが、まろはホントに石頭だ。
そのまろも、かなり痛かったようで。母ちゃんだけが痛いんだと頭来るけど(?)、「まろも痛かったのー、かわいそうでちゅ〜」と結果はドロー。
ああ、砕けてなくてよかった。顎。

.....そんなこんなで、まだまだ続く捕物帖であった。
判決:有罪。
前方不注意で罰金3000円。

No.213 スイーツ 2004/10/06 被告人:まろ
我が家の掟。
ひとーつ!盗むな。
ふたーつ!盗むな。
みーっつ!盗むな。
いじょー!

判決:有罪。
朝食係に命ず。
父ちゃんには、温かいコーヒーと焼きたてのマフィンを。
母ちゃんには安らかな睡眠を。

No.212 まろの夏休み2004 2004/08/12〜16 被告人:まろ
早くももう夏休み。ついこの間冬休みの話を書いたばっかなのに。(更新少なすぎ)

今年も我が家は福島行。なかなか優雅に旅行とはいかないもんだ。ははは
はて、まろはどうしよう。
毎回、気の毒なほどの疲労を抱えて帰ってくる彼を見ていると、一緒の旅は気の毒かなあと思い始めたとうちゃんとかあちゃんであった。
幸い、シッターさんとまろの関係は悪くはないようだし、またお留守番をしてもらおうかということになった。

家を出る時には、念のため、カリカリを三食分入れ、トイレ砂も新しくして留守に備えた。
危険な紙袋(No206参照)もしまった。
しかし、5日も離れて暮らすのは久しぶり。子離れできないかあちゃんは、寂しくて寂しくてたまらない。いつもは楽しい道中も、なんだか盛り上がらない。
福島滞在中も、「まろは今ごろどうしてるかなあ」ばっかり考えてしまう。母や妹のえみちゃんは、「まろは今ごろ干からびてるかもね」「ビールの飲み過ぎで腹がぽんぽんになってるかも」と好きなことを言ってくれる。

それにしても、予想はしていたが、福島は涼しい。同じ県内でも、福島市は暑いらしいが、こことは大違いなのだ。
実家に着くと、ばあちゃんは留守で、玄関先に、根こそぎの枝豆と、とうもろこしがおいてあった。しめしめ。早速これらを茹でで、勝手に冷蔵庫のビールを失敬。二人むさぼり食ってとうちゃんは昼寝をしてしまった。扇風機で充分涼しいのだからすごい。東京では、ここ一ヶ月くらい、エアコンは稼働していない時間の方が短いくらいなのだから。
かあちゃんは、夕涼みを兼ねてジョンの散歩に。夕焼けを眺めながら、まろを想うのであった。

そうこうしているうちに、早くも夏休みも最終日だ。
普段はぐずぐず、なかなか出発できないかあちゃんも、今回ばかりは帰り支度が早かった。

まさかとは思うが、帰宅してまろが干からびていたらどうしよう。ドアの前で、まろのなおんなおん鳴く声を聞くまで、本当に心配だった。
玄関に入り、まろの毛がかあちゃんの足にふわっと触れたとき、その柔らかい毛の感触に震えるほど感動した。ああよかった。元気で待っててくれた。(泣)
しかし、今回も、お皿はすっからかんで、水も半分くらいになっている。カリカリをあげると、欠食児童のようにガツガツ食べる。まさか、シッターさんは繁忙期だろうから、うちに寄るのを忘れてしまったのではあるまいか?(←失礼) 
その夜、まろはとうちゃんにだけものすごく甘えて、ベッドにもさっさとやってきてとうちゃんと一緒に寝た。なんだよー。かあちゃんの立場はどうなんのさー。きーっ
とうちゃんに甘えるまろ

後日、シッターさんが鍵を返しに来てくれたので、速攻帰ろうとするのを引き留めて、話を聞いた。
「ご無事ですね?」(腕を確認。無傷。笑。)
「ははは、大丈夫ですよ。最初の日だけは、ご家族と間違えて、玄関でごろんごろん転がってくれましたが、しばらくしたら私だと気づいたようで。(笑) トイレの片づけや、食事の支度を、おとなしく敷居の向こうからじっと監視しているだけです。」
「普段はよその人が見えると大変なんですが...」
「威嚇したり攻撃したりする子には、最初だけ、しゅっと頭の上から水をスプレーするんです。すると、この人を威嚇したら水が降ってきた、という記憶が残るようで、近寄ってこなくなるんですよ。まろちゃんは、話しかけると首をかしげて聞いているようですよ。」
へ〜〜〜〜〜。そうなのかあ。
「すごく食欲があるようなんですが。普段は、朝あげたご飯が夜まで半分くらい残ってることも多いのに...」
「そうですね、毎日、お皿は空っぽになってます。水もよく飲んでるようですよ。昨日も、時間が早すぎたので万が一に備えて一食分余分にあげて、夜も伺ったんですが、カリカリは残っていませんでしたね。」
うが。一日一回の依頼なのに、二回来てくれた日があったとは。忘れてるんじゃ、なんて言ってごめんなさい。
じゃあ、お客さんにもスプレー持参できてもらえば大丈夫なのか?
大変勉強になった夏休みであった。

滞在中に、何気なく、「帰るときに、とうもろこし頂戴ね♪」と口走ったが、今年は猛暑の前が雨続きで生育が思わしくなかったとかで、実はもうとうもろこしがなかったらしい。この発言を聞きつけた伯母が、「うちにはあるから、帰るときに寄るように」とわざわざ電話をくれた。なんでも、聞きつけたその足で、畑に行ってカラスよけを付けてくれたらしい。
出発の朝、玄関のドアを開けると、ドア前にとうもろこしが積んであった。まるで笠地蔵のようだ。伯母は、早朝にわざわざ運んでくれたそうなのだ。インターホンが壊れていたばかりに、お礼も言えなかった。ありがとう伯母さん。まろがものすごく喜んでくれました。ほうらこんなに大喜び。ほうらこんなに。
一粒ずつ食べさせるのに大変な苦労。一度に食べると吐くんだもん。
判決:留守番大臣に任命。
独身になると、友達にカリカリを振る舞ったりしているのか?
ずっっとお留守番だったら、コロコロに太るのか、
かあちゃんが子離れできたら、試してみたい。

No.211 横着者の見る夢は 2004/08/05 被告人:まろ
おいまろ。
かあちゃんは、お前をそんな子に育てた覚えはない。

寝たまま爪を研ごうなんて、そんな横着な....。
だから.......だから.........ツメトギの神様が戒めに、お前の爪を引っかけたんだよ。
さあ、立って研ぎなさい。

あれれ? あわわあわわ
判決:有罪。
特訓を命ず。立っても金。寝たままでも金をめざせ。(?)

No.210 慣れちゃったけどげろりんぱ事件 2004/08/02 被告人:まろ
帰宅して固まることは、ネコ飼いにはよくあることだ。決して負け惜しみではない。
例え、こんなことがあって、あわてふためいたりしないのが、ネコ飼いというものだ。(泣)



なぜここに。なぜ一番被害の大きくなるように吐くのだ。まろよ。
判決:有罪。
何度でも言うが、吐くなら食うな食うなら吐くな。
かあちゃんのバッグ周り5m以内に近寄ることを禁ず。

No.209 まろ、待つ。 2004/07/27〜29 被告人:まろ
とうちゃんとかあちゃんは、仕事で二泊留守にすることになった。
さあどうする。
やっぱり頼れるのはシッターさんである。
数回頼んであるが、実はまろにやられて血まみれでご飯のお皿を洗ってくれてたりして...と怖い考えになってしまったりもするのだが。イヤだとは言われないのをいいことに、またお願いするか。

27日は出かけるのが午後だったため、来てもらうのは28日と29日。二日くらいなら大丈夫だろう。(なにが?)27日の夕飯と28日の朝飯の二食分をてんこ盛りにして、トイレを片づけ、後ろ髪を引かれる思いで家を出た。
東京はこの夏、40℃にもなろうかという記録的な猛暑。それが気がかりだ。エアコンは付けっぱなしだが、付けっぱなしは付けっぱなしで、それも気がかりだ。
今回の行き先は新潟である。
数日前までは涼しかったらしいが、ありがとう新潟。おかげさまで連日快晴の34℃。いい仕事ができましたとも。ほほほ あんなに汗をかいたのは久しぶり。車に積んだ金属製の台車を触ったとき、思わず暑くて手を放してしまった。(^^;)
帰りは台風の影響だそうで、高速道路走行中に、わしの運転人生最高の土砂降りにもあう。
おまけに。ああ、内緒にしたかったが告白しよう。外に洗濯物を干したまま取り込むのを忘れて出てきてしまったかあちゃんには、これは最高の幕引き。

家のドア前で鍵を出すと、既にうちのかわいい坊やは、なおんなおんと鳴きまくる。「お父様お母様大歓迎の舞」を舞っているのだろう。うっひっひ。
ご飯皿は、洗ったようにきれいになっており、いつもながら「一人暮らしは食が進む」というまろの独身ライフは健在のようだ。

鍵を返しに見えたシッターさんによれば
「いや、別になにもしませんよ。敷居の向こうから、トイレ掃除やご飯をあげるのをじっと見ているだけです。」とのこと。
え〜〜〜〜〜〜。まぢすか?
じゃあ、今までの悪行の数々は何ですの?不可解なまろなのであった。
判決:見事無罪。
なんでシッターさんは襲わないんだろう。
シッターさんならいいのか?
まさかとは思うが、とうちゃんかあちゃんもシッターさんだと
思っていないか?!

No.208 ネットライフの危機 2004/07/31 被告人:まろ
とうちゃんが、ネットオークションにはまりだした。
普段は「パトロール」と称して、ヒマさえあればカメラ屋に繰り出す彼であるが、そりゃネットなら楽だわな。名付けて「電子警戒」。

さて、こちらは今日も元気なまろでありんす。
暑くなって、多少バテ気味ではありますが調子に乗ると、突然ウルトラハイパー元気マンに変身するのでありんす。

とうちゃんに、PCを占領されて、ふてくされたかあちゃんは、レーザーポインタでまろと遊んでいた。
まろは、あまりおもちゃで遊ばない。
猫じゃらしを振っても、ワイヤーバードを振っても、自分の前を通るときだけ、ちょいちょいと手を出すだけ。
一番楽しむのは、消しゴムかな。
1cmくらいに小さくなった消しゴムを、いーち、にー、さーんのほいで投げると、フリスビー犬のように、どどどどどどーーーっと走って取りに行くのだ。
レーザーポインタと消しゴムを駆使してまろに遊んでもらっていると、盛り上がってきたまろ、思いっきりLANケーブルを引っかけたまま暴走してしまった。スコーンと抜けるLANカード。(TT) 
「バカ野郎、気を付けて走れ!」
まろは、「なんか重かったー」とパニック寸前。(笑)
そして間もなく、今度は、またLANコードに引っかかり、「重いけど俺は頑張るぜーっ」と突っ走ってしまったから大変。
モデムから、そばにあった電話機まで引きずってしまい、哀れに転げ落ちた機械類が無惨な姿をさらす。まろはますますハイテンションになり、家中を3次元に駆け回る。とうちゃんは足を轢かれ、かあちゃんはふとももを引っかけられる。あぐー。
とうちゃんは轢かれた足は痛いし、終了間際のオークションが繋がらなくなるわで、半泣きである。
ぎりぎり間に合ったからよかったようなものの、このオークション、逃してたらとうちゃんは泣いたぜきっと。
判決:ぎりぎり間に合ってよござんした。
まろは頑張り屋さんだが、時と場所を考えて頑張るように。

No.207 びびりーの嘆き 2004/06/20 被告人:とうちゃん&かあちゃん
とうちゃんは、かあちゃんと結婚した頃、コロッケ以外の揚げ物が嫌いだった。
ところが。
それから8年。串揚げを知ってから、それが大好物にまで変わってしまった。

仕事を終え、「今日の晩飯は何にしようか」と相談していると、とうちゃんが「俺は今日は家で天ぷらが食べたい」と言いだしたもんだから、かあちゃんはぶったまげた。
かあちゃんは天ぷらもフライも好きなので、せっかくの申し出に乗らない手はない。早速、スーパーへ向かい、買い物と相成った。
なす、ピーマン、いか、エビ.....
そして更に、かあちゃんが選ぶ品々が、ゴボウ、さつまいも辺りまできたとき、とうちゃんは我慢しきれずに言った。
「アスパラとか、ベーコンとか、パン粉は買わないの?」
なんだと?天ぷらにパン粉とはこれいかに?
はは〜ん、とうちゃんは、いわゆる天ぷらではなく、串揚げを食べたいのだな?
問いただせば、案の定。「おかしいと思ったんだ」。おかしいのはあんただよ。
ま、それならそれでよいのだが、困るのは、家庭でお店と同じようなものを出そうとすると品数を揃えるのが大変だと言うことだ。お店で食べるときは「一日30品目もあっという間♪」と思うが、家庭でその品数は不可能であることをとうちゃんに納得させるのは骨が折れた。

さてそうなると、事はおおごとだ。
とうちゃんは、「揚げながら食べたい」のだから。
我が家でそれが出来る場所は、カーペット敷きのリビングしかないのだ。
うげー油の匂い充満でないの。了解するんじゃなかったな。とほほ

帰宅すると、まず、動かせる物はすべて寝室に押し込み、リビング中に新聞紙を敷き詰めた。
高さが変えられるテーブルを低くし、カセットコンロ&深めのフライパンをセットする。
串までは用意できないが、材料、下粉、パン粉を準備する。

さあ、準備完了、エビ、投入!
ぢゅわっ!
その時、「今日の晩ご飯はなんなの〜?」と待機していたまろが、驚愕のあまり、目をまん丸にしてぴよ〜んと5cm位浮いた。
いやー、しまった。まろはこんな音も怖いのか?!
でもな。始めてしまったものはしょうがない。
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
ぢゅわっ!ぴよ〜〜ん
なんで、まろは学習できないんだろう。(笑)
とうとう最後まで、まとわりついてはびびっていたまろであった。

味?
そうですね、揚げたてはもちろんおいしいのですが、揚げてると、その揚がり具合が気になって気になって、ちっともおちつきませんでした。おまけに、下粉の溶き方がゆるいの固いのと二人の好みが折り合わないためにそれぞれのMy下粉を抱え、「とうちゃん、油の温度が低いときに入れちゃダメ!」「早く食べないと焦げてる!」「俺のイカを食べたな?」「私のイモを食べたじゃないか」とケンケンガクガク。(爆)

結論。
家庭円満のため、揚げ物はお店で食べましょう。特にお勧めはこちら。代官山串の坊
ちなみに、一番心配した油臭はほとんど気になりませんでした。ほ。
判決:有罪。
台所なら怖くないのに、リビングだと揚げ物が怖いとは。
まろ、迷惑をおかけしました。
家庭内串揚げ、今後は禁止。

No.206 まろ、命拾いの巻 2004/05/15 被告人:かあちゃん
来客を襲撃するといういわゆる「問題行動」を相談すべく、ワクチンを口実に、新しい動物病院に行ってみた。セカンドオピニオンてやつ?
ここは、ネコ専門の動物病院。画期的な方法が出るか?!初めてとうちゃんも同行してくれ、2人と1匹は、覚悟を決めて、病院に乗り込んだのであった。

さて。いざ着いたのではあるが、どうしたもんだかなあ。
予約時間になったので、かあちゃんが先に病院に入り、「洗濯ネットに入れた方がいいですか?」と聞いてみた。
受付にいたご夫妻の先生は、「?」ぽかんとした表情をした。「とても暴れます。ワクチンを打つために、鎮静剤を打たれるほどです。」と説明すると、お二人は、ぎょっとして、言葉を失っていた。
「い、いやあ、それはすごいな。でもなあ、ふんじばって打つっていうのもねえ。じゃ、嫌がらないようでしたら、ネットに入れてみてください。」

車に戻って、まろにネットをかぶせてみた。お、おとなしいぞ。(@@) それどころか、「包まれる」感じがいいのか、くるっと頭から生け捕りにする要領で入れたら、あっという間にまろの袋詰めができあがった。前はすごく嫌がったのになあ。

診察にあたってくれたのは、佐々木蔵之介氏に似た優しそうな先生だった。
清潔な感じの部屋で、テーブルの上にまろをキャリーごと載せたまま、これまでの経緯を話した。
先生の結論はこうだった。
「ボクはネコの嫌がることをしたくありません。ワクチンを打つために、そんなにまで追いつめて恐怖を感じさせては、いざ年を取って病気になった時に、治療をするのが困難になってしまうでしょう。怖いことをされない、安心できる場所だとここを認知してくれる日が来るかもしれない。それまで元気でいてくれることの方に心を砕いた方が建設的ではないでしょうか。」
うむ。教科書のような答えだ。いや、別に皮肉ではなく、純粋に感心した。
そうなのだ、かあちゃんも、まろについては、予防注射のせいで病気になってしまいそうなので、無理にワクチンを打つ必要はないと思っている。
そして
「来客時には、『隠れれば安全』だという本能的な行動を取るスイッチが入らないまま成長してしまったのでしょう。うまく自分の安心できる場所につけるよう、うまく誘導してあげてはどうでしょうか。」
なるほど。
そして、とりあえず一ヶ月フェリウェイ拡散タイプを使ってみることにした。
この間、まろは、微動だにせず、それは石のようにおとなしくしていた。でも、かといって、いつものようにぶるぶる震えているのとも違う。こんなにおとなしいのは初めてだ〜〜。とかあちゃんは驚いた。

しかし。
診療明細の紙を1枚、先生がぱさりとキャリーバッグの前に置いた時から、まろの様子が急変する。
「う"う"う"う"う"う"う"う"う"う"〜〜〜〜、う"う"う"う"う"う"う"う"う"う"〜〜〜〜、」
うわあ、いつものトラ状態だ!(><)
どうして、「何もしない」ことが決まったのに、今更すごむんだー!

そそくさと診察代(初診料6300円+フェリウェイ代)を払い、逃げるように家路につくまろ一家であった。くわばらくわばら。
まろは、帰りの車の中では、もう斜めになったご機嫌はまっすぐに戻っており、ネットを嫌がる風もなく、にっこりしていた。(実話) なんだ、こいつ。心配させやがって。

帰宅して早速フェリウェイ設置。
少しでも効果があるといいなあ。

ところで。
この晩、偶然にも、夜、突然ピンポンが鳴った。なんだなんだ?支払いが遅れていた税金の取り立てか?年金は完納してるぞ?
いつものように、とうちゃんが来客対応係、かあちゃんはまろ保全係、と速攻任務に就く。
昼間の先生の言葉が頭にあったので、まろがイタズラしては逃げ込む、ベッドの下に誘導。「でも、出迎えは俺が行かないと!」と玄関に向かおうとするまろを、何とかかんとかなだめ続ける。セールスマンがとうちゃんに追い返される間、心なしか普段より聞き分けよくスフィンクス型でやり過ごすことができたまろであった。

......どうだろう。まぐれ?(^^;)
判決:有罪。
怖い思いをさせてごめんよ。
まろの預金使い込み分、残り30000円を
できるだけ早急に返還すること。

 まろの人生最悪の一日 2004/04/20 被告人:まろ
この日の朝は早かった。とうちゃんとかあちゃんは、仕事で5時に起きて、5時半には家を出なければならなかった。
「ぴぴぴぴぴ」の一番最初の「ぴ」の目覚ましの音と共に、ダッシュでベッドから飛び出して行くまろ。ヤツを見て、かあちゃんは、ようやく、遠い遠い夢の国から、やっとの思いでこの世に呼び戻されていた。
まろは、健康で甘えっ子で強くて元気でかわいくてカツラが素敵でしっぽがプリチーで辛抱強くて歯がすぱすぱに鋭くて自立していて根気強くて頑張りやさんでほかほかでふわふわでとってもお利口さんな上に、寝起きも良いのである。(おいおい)

かあちゃんがベッドから這い出ると、まろは、とってもいい顔をして、「っなぁ〜〜〜ん♪」と鳴いて、「さあ、こっちですおかあさん、しっかりね」と、振り返り振り返り、人間トイレまで誘導してくれる。人間だったら、さぞ親切に老親の介護をしてくれることであろう。誠に残念なことである。
そしてドアが開くと、まず、トイレにおいてある、まろのトイレ砂の袋を舐める。
次に、便座で朦朧とするかあちゃんに膝の上に抱え上げられる。「やめてよぅ〜♪」と一応抵抗はするが、その巨体をかあちゃんに思い切り押しつけて一応ラブラブな雰囲気ながらも、とうちゃんの手前、上目遣いに「もう〜。早くお支度しないと遅れちゃうよ〜」と、訴えてみたりするのである。
そして、愛のトイレタイムが終わると、まろは、まっすぐツメトギに向かい、無心に朝稽古をはじめる。
朝型は出世すると言うから、人間だったら、さぞ傑出したビジネスマンになったことであろう。(かどうかは謎)

さあ、出勤。まろはその頃になると既に眠くなっており、ぼや〜んとし始めた目で、やっとこすっとこ見送りをしてくれたのだった。(エリートビジネスマンであり、優秀なヘルパー、睡魔に破れる)

明け方から、数日続いた雨が、ロケ地に近づくにつれ折からの強風で雨雲ごとばんばん遠ざかっていく。暑くなりそうだ。..........そして、実際、そうなった。(^^;)
とうちゃん、かあちゃん、真っ赤に日焼けして、午後8時帰宅。

普段は、エレベータが開くと、既にまろは玄関で「お帰り〜♪お帰り〜♪」と鳴いている。ドアを開けると、ひっくり返って歓迎の舞を踊っている。
のに。のにのに。
ドアを開けても、気配がない。
か「まろ〜!」
と「ゲロー!」
入り口に、なぜか、タオルが一枚、「ぺたん。」と落ちているのみ。
なんだこりゃ?
朝早かったから、寝過ごしているのかまろよ?
しかし、どうも様子が違う。なんとはなく、家の中が荒れている。玄関から見える、ツメトギハウスが、とんでもない所にひっくり返っているのが見えると、背中がすっと寒くなった。
ピッキングか?!事件に巻き込まれたか?!
二人息を飲んで立ちつくしていたが、とうちゃんが早口でつぶやいた。
「今、奥で何か動いたぞっ!」
靴を脱いで部屋に入ると、ひっくり返った赤いツメトギハウスの下に、くしゃくしゃになった紙袋が下敷きになっているのが見えた。
そして、紙袋が「.......な〜。」と鳴くではないか!

ツメトギハウスの下から這い出してきたのは、なんと、首にくしゃくしゃになった紙袋をぶらさげたまろだった。おれの敵

一目見て合点がいった。
まろは、タオルを入れて持ち帰った紙袋に首を突っ込んで遊んでいるうち、それが抜けなくなってしまったのだろう。そして、パニックになって家中を駆け回り、ツメトギハウスに逃げ込もうとしたのだ。でも、首に自分の体と同じ大きさの荷物をしょっているのだから、入ることもできず、頭だけを突っ込んで、やむなく身を潜めていたのだろう。

首から袋を外してやりながら、二人は、まろがあまりにもかわいそうで、あまりにもお馬鹿で、泣き笑いになってしまった。
見れば、ご飯も朝からちっとも減っていない。トイレにもしっこボールの一つもない。きっと、我らが出かけてすぐに、この悪夢に見舞われたのだろう。そして、最悪な気分で一日過ごしたのだろう。ご飯も食べられず、トイレを我慢して過ごしたのだろう。
哀れ、まろ。
ああ、なんでよりによってこんなに長い時間家を空けた日に限って起こるのだろう。
おれね、今日ね、大変だったの。へとへとなの。


おれね、きょうね、たいへんだったの。つかれたの。
判決:だから袋チェックは禁じているのに。
ごめんよまろ。出しっぱなしにしたかあちゃんが悪かった。

No.205 横領事件 2004/03/30 被告人:かあちゃん
まろには預金がある。(事件簿No126参照)

この低金利時代、たいした額ではないが(利息の少なさを文句言うほど、元金が多いわけではないのが大問題)、利息だって、まろ名義で稼いだものだ。
結構甲斐性がある、と我が家では評判だった(元)ペット預金。
あいかわらず、あれからほったらかしだったため、また記帳に大変な時間がかかることになるのではないか。かあちゃんは、怯え、混雑を避けて、月末の前日である今日、銀行へ出かけた。

「あの時」のことも愚痴ってやらねば、と、かあちゃんは窓口で、
「前回大変ご迷惑をおかけしてヒンシュクをかいましたので、できれば、明細は一切記帳していただかなくて結構なのですが、全額引き出したいのです。」
と申し出た。

窓口のお姉さんは、存外に真摯な態度で「それは大変失礼を致しました」とまず非礼を詫びた。
うおー、なんて常識的なお方だ。かあちゃんは不覚にもうろたえてしまった。若いのにたいしたものだ。がしかし。「記帳しないことにはお引き出しができないのです。」と申し訳なさそうに言い添えた。
ぎょえ〜、またかよ〜!
ただ、彼女は、
・できあがった頃再来行も可
・預けておいて、普通預金に振り替えておいてくれることも可
と言うではないか。おお、ずいぶん柔らかくなったものだ。

かあちゃんは、前者を選び、お姉さんに通帳を託し、コンビニで立ち読...いやいや、有意義な時間を過ごさせていただいた。
銀行に戻ると、間もなく、束になった通帳と、諭吉が4枚と44円が用意された。
既に、「ペット預金」だった名残はなく、まろの名前はどこにも印字されていなかった。

いや、別に言い訳ではない。名義がかあちゃんの名前だったのがすべての災い、銀行の落ち度。まろ、ホントだよ。
だって、月末だったんだもの。
お姉さんが「今が外貨預金の一番いい時だと言われていて...」というセールスは、「いやいや、これは、お宅が合併前に、商品として出していた『ペット預金』の残骸ですから、ペットのために使おうと思うのです」と心でつぶやいて断ったんだよ。
来月のまろのワクチンの時に、もう一度湧いてくるんだよ、あのお金は。きっと。多分。奥さん、あんた、盗ったね?
判決:有罪。
「家賃の足しにした」という自白には信憑性。
返還を命ずが、方法はお注射の現物でも可。

No.204 来客考 2004/03/15〜20 被告人:まろ
まろが、最後に人を噛んでから、めでたく「まろNo!傷害、1年6ヶ月」を迎えた。
この間、福島合宿はあったが、実は、家にお客様を迎え入れたことは、まだ、ない。
(エレベータの中からの、サファリパーク見学を除く)

さて、世間は春休みである。
なんどか訪れている、北海道の姪っ子、かなが上京する、と連絡が来たのが2月。
非常に悩んだが、そろそろもしかしたら?という期待を込め、現況を話した上で、かなはうちに来ることになった。

初日。ドキドキの入室。
とうちゃん、かあちゃん、かなの順に家に入る。かなにはもちろん「見るな触るな声も出すな」の厳戒令。とうちゃんがすごんでいるせいか、まろは意外にもかなをちらっと見ただけで、「おとうさん、ごいごいってやって〜」と腹を出している。これはイケルかも♪と思ったのもつかの間、かなの存在にふっと注意が向いた。それからは寝るまで、ずっと彼女の後を臭いを嗅ぎながら付いて回った。

翌朝、とうちゃんが起きると、かなは、リビングに敷いた布団の上に正座していた。
「あのね、朝方まろが布団に入ってきたのー!怖いから、まろに布団を譲ったんだけど、怖くて眠れなかった。」だそうである。まろは、かなの布団の中から「おはようおとうさん」と起き出してきたそうだ。(--;) 好きなのか?それとも嫌いなのか?まろ、はっきりしろ。

前回来た時は、ゆっくり起きて、我々より後に家を出ていた彼女だが、今のまろと二人残されるのは怖い。毎朝、一緒に朝食を取り、一緒に出かけることにする。
豆はすきなのよ、おれ。 一応、好物はもらうまろ。ずうずうしいのよっ。
ちなみに、これは、「茹で青エンドウのレメディびたし」でございます。

2日目は、やはり、放っておくと、常にかなにまとわりついて、ずっっっっっと監視をし続けている。そして、あわよくば襲ってやろうという雰囲気がありあり。
フラワーレメディをびしびし背中にたらし、強制毛繕いを仕掛けて、レメディを摂取させると、大分様子が違ってきた。困った時のレメディ頼みである。
夕べのことがあるので、一応リビングとベッドルームのしきりのフスマを閉めて、つっかえ棒をして寝る。ただ、まろは、障害が多いほど燃えるオトコなので、案の定、かあちゃんが根負けして開けるまで、フスマをかたかたかたかた開けようとし続ける。
そしてなぜか、朝にはかなの布団の上で寝ていた。ある意味マウンティングなのか?微妙な距離感

3日目。昨日より更に慣れてきたかな?という雰囲気になってきた。こりゃ助かった〜〜〜。既に、みんな緊張しっぱなしなので、疲れもたまってきた。
が、脱衣所までは彼女を見張るわけにいかないので監視の目を弛めると、すかさず追っていく。かなはとうとう浴室の中でごそごそと服を脱ぎ、シャワー後も湿気の中で服を着てリビングに逃げ帰ってくる始末に....。(うちの脱衣所にはドアがないのだ)

4日目。まずい。慣れてきたかと思ったのもつかの間、麻酔が切れたように、まろの我慢に限界がきた。
レメディをたらしても、「きりがない」と思ったのかどうか、とうとう毛繕いをしなくなってしまった。いくらなだめても、うなり声をあげるまでになってしまった。
かなも、夕食の支度を手伝ってくれよう、片づけてくれようとするが、ソファから降りると突進してくる猛獣がいるため、全く自由が利かない。トイレに行くのさえドキドキはらはらである。
臨界点と感じたとうちゃんとかあちゃんは、かながお風呂に入っている間に、以前処方された、鎮静剤の錠剤をほんの少し与えることにした。小さい錠剤だが、割って飲ませようとするが、抵抗が強く、断念。食事に混ぜても、全くダメ。砕いて指につけ、口元に無理矢理塗り込む。
しばらくすると、効果が出てきて、下半身がふらついてきた。ただ、これでは意識は残るため、グラグラ揺れながらでもかなを威嚇し続ける。薬のためだろう、クマが出る。
ベッドに連れ込み、だましだまし寝かしつける。らりってるの。くまもできたの。

←クマができたまろ。

5日目。かなは、せっかく楽しみにしていたディズニーシーに出かけたが、高熱を出して夕方早くに帰宅。早々に帰宅して、休ませる。北海道に比べ、暖かな東京で体が付いていかなかったのだろう。
まろは、様子が違うことを察するのか、かなを無視。助かった...。

6日目。ようやく事務所で続いていた仕事が完了、まろを隔離できるようになった。久しぶりの事務所に、興奮気味にチェックをしていたまろだが、疲れも出たのだろう、用意してやった毛布の上で爆睡。
とうちゃんとかあちゃんは、以前から予定のあった、外泊があったので、隔離できなかったら大変なことになりそうだった。(^^;) まろには、一泊事務所での留守番を頼み、出かける。
かなも久しぶりに、ゆっくりした眠りを取り戻したはず。

7日目。かな、北海道へ帰る。
かあちゃん達も、夕方帰宅。送ってくれた知人は、まろの顔見たさに事務所に寄ってくれたが、案の定、シャーッと激しい威嚇を受け、ドアから覗いただけで逃げ帰る。
「ありゃ〜〜〜。こりゃきついネコだなあ〜〜。」
と感動される。がう。


とりあえず、なんとか事なきを得た一週間だった。
しかし。
うむ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。キツイ。ひじょーにキツイ。
なんとしたものか。この先、来客を一切受け入れないのは、やはり限界がある。
完全に来客時にまろを悠々と過ごせるほどの別室に隔離できるような家を手に入れることは難しい。
獣医さんとの相談を続けることにする。
念のため、セカンドオピニオンも取り、今後の対応を決めることにする。
判決:そんなに嫌か。嫌なのかーっ!(><)

No.203 アマゾン川傷害事件 2004/03/某日 被告人:まろ
かあちゃんは寝相が悪い。
おまけに、冷え性で暑がりだ。
ベッドに入った時は、寒くて寒くて足は冷え冷え、手は枕の下に突っ込んでやっとこ眠りにつく。ところが、とうちゃんによれば、夜中には、暑いの何のと文句を言い、足を布団の外に放り出したり、掛け布団を勝手にまくり上げたりしているらしい。

ここで問題がある。
ベッドから足を出すと、まろがすかさずとんできて、甲と言わずアキレス腱と言わず、容赦なくがぶりんちょとやってしまうのだ。
夜中に「うおーーーっ!」と叫んだこと多数。
夢うつつでかあちゃんは、思った。
「舟から身を乗り出したら、ワニにやられる。ピラニアにやられる。そうか、そうだ。まろは、ワニに似てるんだ!やっとわかった。ああよかった。」
かあちゃんは、ブツブツとそうつぶやき、再び安らかな眠りについたのだそうだ。

「うちはアマゾンの密林か。あんたは幸せなヒトだよ。」
とうちゃんの感想はこうである。
........ほっといて。
判決:有罪。足の甲の傷をどうしてくれる?
そういえば、あの口の形はワニ。

No.202 虐待疑惑事件 2004/02/某日 被告人:かあちゃん
実は、ここだけの話、我が家におけるネコのかわいがり方は、やや乱暴である。

まろは、とうちゃんが通りかかるたびに、勢いつけて「どへへっ!」と横たわり、腹を出す。そして「おとうさ〜ん、『ごいごい』ってやって〜♪」と甘い声を出すのである。壁際が多いため、まろは壁も使ってごろんと転がる。嬉しすぎて、くるんとまるまる一回転、前転してしまうこともよくある。
とうちゃんは、毎度のことなので、面倒になって無視することもある。すると、それはそれは切ない顔で吐息を漏らすのだ。
時にこの哀願は、誤って踏んでしまいそうになる、又は、踏みとどまったばかりにこちらが転げてしまうという、非常に危険な誘いになる。
 まずはごろんちょ。前周り一回転。
 ごいごい〜〜〜〜〜〜〜〜〜。
 ばんざ〜〜〜〜〜〜〜〜〜い〜〜。


さて。
かあちゃんが通る場合はどうか。
一応、まろはごろりんちょと横になる。
「いや〜ん。おかあさんのことが好きなのね♪」と喜んで腹をごいごいやると.....9割方、「何すんじゃ〜っ!(--#)」と噛まれる。(泣)

何で読んだのだろう。
つい先日、「手足を使って遊ばせると、手足がおもちゃだと思い、噛んだり引っ掻いたりするようになる」とあった。
なるほど。大納得。そして、時既に遅し。(TT)

ところで。
今更ではあるが、まろは、わんぱくである。
いたずらが過ぎて、叱られることも多い。
その時、かあちゃんは、知らず知らずのうちに「ダースベーダーのテーマ」を歌っているらしい。
らしい...というのは、何とはなしに、その曲を鼻歌で唸っていると、まろが耳を倒して目をぎゅーっとつぶり、「降参!降参!」のポーズを取ったことで発覚した。
うわあ。すごい。
まろは音楽も解するんだあ♪英語の他に、福島弁、音楽も分かるのね〜。
試しに。「だーんだーんだーん だーんだだーんだーんだだーん(できるだけ低音で皆様もご一緒にどうぞ)」。おおー、降参してるよ〜。(笑)
判決:体罰禁止。
スターウォーズを見せたら、まろはどんな反応を?。

No.201 じいちゃん、目撃する 2004/01/03 被告人:まろ
思い出したので、冬休みの追記。

福島の家は寒い。
北海道のとうちゃんの実家は、外気こそ−10〜20℃にもなる、猛烈に寒い場所だが、断熱・暖房の設備はものすごい。
それに比べて、雪は降らない・気温は下がっても−5℃程度という、この半端な寒さのせいで、福島地方の防寒設備の軟弱さは驚くほどだ。(+かあちゃんの実家は貧乏だというのも理由の一つか) とは言っても、かあちゃんも北海道に行ってみて初めてそれに気づいたくらいのもので、住人達はそれが日常だから、たいして大事だとは思っていない。
とうちゃんとかあちゃんは、帰省する度、こっそりとストーブをお風呂の脱衣所や台所に運んだりするのだが、じゃまだのなんだのと言われて、いつの間にか片づけられていることが多い。(^^;)

そこで、一番かわいそうなのはまろである。
つめた〜〜〜〜い廊下を、裸足でひたひたと歩かねばならないのだから。
一番人目に付かないで、静かに食べられる所、ということで、廊下の一角をご飯コーナーにしてるし。
また、家にいる時と同様、かあちゃんの洗顔の際には、かかさず洗面台にやってくる。
はっきり言って、真冬の陶器は冷たいぞー。
だが。
親心子不知。(?)
ご飯コーナーに敷いたタオルは、わざわざよけてご飯を食べ、畳を避けて廊下を歩き、お皿に汲んだお湯は飲まずに冷たい洗面台で水を飲む。まろは、心底硬派なのだ。

ある朝、かあちゃんは洗面所に洗顔に、とうちゃんはフリースを着込んでトイレにオツトメに出かけた。(とうちゃんはトイレの寒さに我慢ができないらしい)
まろはまず、とうちゃんをトイレに送り届け、その足で、洗面台にやってきた。そして、かあちゃんの腕をまずちょいちょいとたぐり寄せ、その腕にのしっと体重をかけて、かあちゃんの顔の泡を流すはずだったぬるま湯に顔を突っ込んで、へちゃへちゃと飲み出した。
背後に気配を感じて、「はっ!」と振り向くと、じいちゃんが驚愕の表情で様子をうかがっていた。

「まろは、普段はそんなに人なつこいのか?!」

って、あんた失礼だよ。(笑) あれほど、まろのかわいい写真を見せただろうに。やっぱり信じてなかったんだな?
もっとも、毎度会うたびに怒りに目をつり上げたまろしか見てないんだから無理もないが。 まろは、かあちゃんのかわいいベイビーちゃんなんだっての。←誇大広告
判決:じいちゃんはばあちゃんよりまろに友好的なので
特別に失言は許そう。
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