わんぱく捕物帖
 取調官はかあちゃん。
かあちゃんは我が家の「おきて」そのものである。

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No.160 まくら事件 2002/10/07 被告人:とうちゃん
  
まろは、自立したオトコだ。寝ぼけるまろ。この後頭の下敷きにされる。
だから、抱かれてベッドにはいるなんて事はプライドが許さない。
たとえ眠くたって、一度逃げ出して、ほとぼりが冷めた頃(すぐだけど)、自らベッドに「ぽすっ」とやってくるのだ。
それがヤツの美学なのだ。
しかし、いよいよ猛暑も去ったと言うことか。
まろはこの晩、とうとうとうちゃんに拉致されたまま逃げては来なかった。

かあちゃんがそっと覗くと、まろはいつもの両親の枕の隙間15cmの定位置にとっぷりとはまっていた。とうちゃんを寝かせつけようとして、ミイラ取りがミイラになったようだ。
その時、とうちゃんが寝返りを打った。彼は、枕とまろの境目に気が付かず、まろの腹に頭を載せたのをかあちゃんは目撃した。
気づかないまろもまろだと思うがどうか。
判決:お利口さんだったまろに免じて無罪。
仕返しされなかったことに感謝するように。
 
No.159 シッター誤認事件 2002/09/20〜25 被告人:まろ
  
とうちゃんとかあちゃんはハワイへ旅立つ。
とうちゃんは、大親友の娘さんの結婚式の撮影を頼まれたのだ。
かあちゃんは、それに便乗して遊........いやいや、撮影のアシスタント&撮影もする。

まろは、この間お世話になったペットシッターさんに、またお世話になることになった。
5日も離れて暮らすのは過去最長である。
それも、4日離れてたときは、まろは実家に預けられていたから何となくは安心だった。
だが、今回はつい先週、亜矢子さんの事件があったばかりだったので、不安だ。シッターさんにはそれを話し「大丈夫ですよきっと」という言葉をもらって本当に嬉しかった。

しかし、行ったのはいいが、とうちゃんはラスベガスから戻ったばかりでぼーっとしてるし、かあちゃんはかあちゃんで二週間ぶっ続けで朝方まで働いて仕事を終わらせ....られず、心残りなままハワイにいた。
そしてまろのこともある。
他の参列者達と一緒の時は、それなりにわいわい楽しいのだが、二人になると、「どこ行く?」「どこでもいいよ。」「何食べる?」「なんでもいいよ。」てなふうで、大変さえない観光客だった。なんだよ、結婚5年でもうこれかよ。(笑)
かあちゃんなんか、持っていった5万円の現金のうち、使ったのは水とストッキングの為だけだった。(--;)

そして帰国。
まろはいったいどんな反応を示すだろう。
涙、涙の再会か。はたまた、両親のことなど忘れてシャーとでも言うか。はたまた......シッターさんの死体が転がっているか。これがシャレにならないから恐ろしい。
期待に反して、まろは、いつもと同じだった。
「なおーんっ、なおーんっ(待ってたーっ。まろ、ずっと寝ないで待ってたーっ。)」
 *注:大嘘である
顔もいつもと同じ、くまを作った完全に寝起き。
幸い、死体も血痕もなかった。

今日は夕飯は外食だ、さあ出かけよう。まろはきっと「いかないで」と懇願するに違いない。
...と思ったのに。
遠くからお行儀よく座ってお見送りしてくれた。
「ペットシッターのおじちゃんとおばちゃん、今日もお疲れさま。また明日ね♪」
両親の目には、そんな風にしか見えず、なんとなく肩が落ちてしまうのだった。
判決:ここまでアホだとは思わなんだ。あきれ果てて判決なし。

No.158 やっぱりやっぱり、まろはまろだった事件 2002/09/15 被告人:まろ
  
今日は、我が家の長女、まいこ姉ちゃんの結婚式だ。
場所はアメリカ・ラスベガス。
かあちゃんは仕事の都合で行けないが、とうちゃんが参列のため、アメリカに旅立った。
だから、と言うわけではないのだが、かあちゃんの高校時代からの友人、亜矢子さんが東京に遊びに来てくれた。

彼女が我が家に泊まるのもはや5回目くらいになるだろうか。
毎回、彼女は自分のカバンを「俺のもんに手ぇ出すんじゃねえぜ」と思いこんでいるまろから、厳しいセキュリティチェックを受ける。たびたびおいしいものをお土産にもらい、大変よくしてもらっている彼女にさえ、そういう態度を取ることをかあちゃんは苦々しく思っている。
丸ビルを話のタネに探検し、デパ地下でなだまんのお弁当を買い込んで帰宅したかあちゃんと亜矢子さん。
まろの反応はまあまあ。いつもよりはチェックがうるさいが、放っておこう。腹も出したりしていることだし。ただ、時々、おかしなうなり声をあげたりするのが今思えば、前兆だったのかもしれない。
さて、腹もふくれたし、銭湯にでも行ってみるかということになった。東京はここ数日冷え込んで非常に寒いのだ。
タオル持って、シャンプー持って、さあ出かけようと腰を上げた。玄関に向かうと、まろがどどどっと追いかけてきた。そして靴を履こうとする亜矢子さんを威嚇し始めた。
今まで一緒に過ごしていながら、なぜ家を出るときになって威嚇し始めるのか全く理解できないが、これもまろの反応の特徴だ。
いずれにしても、亜矢子さんに怪我をさせるわけには行かない。かあちゃんは、マッサージ用の棒を使って(かあちゃんも実はこの時点でまろが怖い)まろをなんとか押し留め、亜矢子さんに先に部屋を出てもらう。ああ、何とか無事だった。しかし、もうまろの目はおかしくなっていた。
もう、今夜はまろと亜矢子さんは共存できないと悟ったかあちゃんは、まろを事務所に隔離することを決めていた。
キャリーバッグを出そうと踵を返したときだ。
後ろから、ぎゃおうっ!とケンカの時の声を上げて、まろがかあちゃんのふくらはぎに体当たりを食らわせながら噛みついてきたのだ。
ネコの噛み傷は本当に痛む。ふくらはぎにしびれが走る。
「何するんだっ?!」まろを懲らしめられるのは今しかない。(というか、これ以上起きては困る)
ノラネコ同士のようなケンカをし、にらみ合いの膠着状態に入る。
が、突然まろは、ふうっ。とため息をつき、けろっとしてすたすたリビングに戻ってしまった。
なんなんだ!勝手に終わるなーっ!
びんびんしびれるふくらはぎがむなしい。
キャリーにもすんなり入り、「なー」といつも通りの鳴き声まで出すまろに、情けなくて涙がにじんでくる。
外で不安そうに待つ亜矢子さんと、まろを事務所に送り届け、そのまま銭湯に行った。
ふくらはぎの傷を見て他のお客さんがぎょっとしないかとも、銭湯に入って傷は大丈夫かとも、心配だが、一生懸命にまろをフォローしてくれる亜矢子さんのためにも、入浴は決行した。

まろとは、結局とうちゃんが帰ってきて、へらへら「ただいま〜まろや〜♪」とやるまで、丸二日絶交した。
もちろんご飯とトイレの世話はするが、目を合わせず語りかけもしなかった。
本当に情けなかったのだ。かあちゃんの対応がまずいのかもしれない。育て方を誤ったのかもしれない。
でも、それなりに精一杯やってきたつもりだった。
その確信が、崩れそうだった。
帰ってきたとうちゃんには、ふくらはぎは見せなかった。
「今度人間に危害を加えたときには、処遇を考えよう」と言われているからだ。
判決:有罪。事務所に懲役。絶交中にスリスリしないこと。

No.157 かもネギ事件 2002/08/31 被告人:まろ
  
猫は気ままだと世間は言う。でも、飼い始めて知ったが、猫だってそうじゃない猫もいっぱいいる。
まろは、とうちゃんが呼んだときには、いつも「な〜ん♪」と返事をして、どこにいても走ってやってくる。(かあちゃんの時は勝率3割である。ムカツクが、我慢。) どうしても来られないとき(トイレ中とかね)でも、一応返事はするのがいじらしい。ご飯中に呼んでしまっても、それを半端にしてやってくるのだ。んもー、なんていい子なんでしょ。

夕飯を食べていると、ガサガサ台所から音がする。う。これは、またスーパーの袋を舐めているに違いない。(なぜかまろはあの袋が大好きなのだ。)
うるさいので、とうちゃんに頼んで、呼んでもらう。
とうちゃん「まろ!ま〜ろ!まろや〜!」
まろ「なー!」
とうちゃん「まろ、おいで〜!なんで来ないんだい?」
まろ「なー!」
かあちゃん「とうちゃん、まろ、来ないね。とうちゃんが呼んでも、こないね。(ほくそ笑む)」←子供以下
すると、その時である!
ずるっ、ずるっ、と物々しい音を立ててやってきた。袈裟懸けに袋をぶらさげた猫が.....。
どうやら、舐め舐めにエキサイトしているうちに、取っ手に首が通り、片腕も通ってしまったらしい。呼ばれたから行かなくちゃ、行かなくちゃ、と必死で歩いてきたのだろう。長ネギ入りの袋を引きずって....。
判決:これに懲りて、袋舐めをやめてほしい。
ついでに、かあちゃんが呼んでも来てくれるようになってほしい。

No.156 まろはやっぱりまろだった事件 2002/08/23 被告人:かあちゃん
  
今日は地元のお祭りである。
いけさんがお仕事帰りに見物に来てくれた。
かあちゃんは、ちょっとだけいい子になったまろを見てほしくて、気乗りしないはずのいけさんをお招きした。

だ〜のに..............。
まろは以前のままだった。
いけさんを前に、ごろりと腹を出して寝たかと思うと、自分のカバンを探るいけさんを威嚇したり、またぐんにゃりすり寄ってみたり。まったくわけわからん。
そして、その緊張感に絶えられなくなって立ち上がった時だ。まろの目がピキンと光ったのをかあちゃんは見た。速攻無理矢理まろを押さえ込み、別室に閉じこめる。いけさんは転がるようにして逃げ帰った。ああ、今日もけが人はとりあえずゼロだった。(ーー)

後日いけさんがくれたメール。「まろまじ怖かったね。」この一言がすべてを物語る。サファリパークでエンストしたような気持ちだったと。
いけさんには申し訳なかったが、彼女の文才にはいつもながら頭が下がる。
判決:まろを甘く見た。いけさんが食い殺されなくてバンザイ。

No.155 オトコの沽券 2002/08/19 被告人:まろ/とうちゃん
  
福島から帰ったまろは、目の下にクマを作り、丸二日、昏々と眠り続けた。
やはり慣れない家で慣れない人々に、彼なりに心を砕いてきたのだろう。いじらしいヤツだ。

とうちゃんとかあちゃんはきょうからお仕事である。少し涼しくなったのがせめてもの救いか。休みボケで痛む頭を抱え、やっと一日を終え帰宅した。

玄関を入って開口一番
とうちゃん・かあちゃん「おっ!まろ、食いが立ってるな!」
まず目に付いたのは、空っぽになったまろのお皿だった。涼しくなったので食欲が出てきたか。二人で同時にそれに気づいたのがおかしかった。
しかし、玄関にお迎えに出るはずのまろが、やや遅れてやってきた。
とうちゃん「どうしたどうした、遅いじゃねえか。昼寝してたのか?まろや〜♪」

ところが、リビングでそれを見つけて、2人と1匹はしばし無言で固まった。
とうちゃんの朝脱ぎ捨てた短パンの股間には、茶色の物体がこんもり。
とうちゃん「うをををををっ!まろーーーっ!(--#)」
かあちゃん「うをををををっ!とうちゃんーーーっ!(--#)」
とうちゃん「なんで俺なんだ?!バカ野郎!」
かあちゃん「じゃあ、これはなんなの?!」
そして現場検証。幸い?珍しく食べ過ぎたまろがカリカリを吐いたものと見識は固まった。まろは普段、本当に子ネズミのように小食なのだ。(じゃあなんで太るのかというのはあとでご相談。)
とうちゃんの粗相でないらしいから、かあちゃんとしては一安心であるのだが。
判決:でも本当はまだ疑っている。

No.154 大きなネズミ 2002/08/17 被告人:まろ
  
福島からもらってきたトウモロコシを茹でた。
ばあちゃんは、「もっと持っていけ」と言い張って聞かなくて、とうとう5本持たされた。

皮をむいて、お湯に投入すると、段々台所がトウモロコシの匂いに満ちてくる。まろはトウモロコシが大好きだ。この頃になると、すでに状況を察知して、そわそわし始める。かあちゃんの足元にすりよったり、シンクの下の扉の取っ手にぶら下がってみたり。
あんまりかわいいから、最初にゆであがったトウモロコシは、お水で少し冷やして、まずまろにあげるのだ。
そして。
とうちゃんもかあちゃんもたらふくトウモロコシを食らい、腹を抱えて居眠りをしてしまった。
「どかっ!」
音で目が覚める。
あとはお察しの通りである。
台所にまだ山積みになっていたトウモロコシ山が発破され、まろが戦利品をカプカプやっていた。
でも、今日は許してやるのだ。
だって。毎回トウモロコシをほぐしてまろに与えるのは結構面倒だ。こっちがほぐすより早く丸飲みして、「まだかまだか。もっともっと。」とせがまれるからだ。とうちゃんはとうとう面倒になって、以前芯ごと与えたことがある。だのに、うちのおぼっちゃまは、「そんならいらな〜い」とプイと消えてしまったのだ。これにはとうちゃんもかあちゃんもあきれ果てた。「俺たちは過保護なのか」と延々悩む羽目になる。
だから、盗んででも食いたい、芯ごとでも食いたい、そんなまろに「オトコらしい〜〜♪」と両親はほんの少し胸をなで下ろしたのであった。
判決:これが本当の過保護か。
そうは言ってもとうちゃんにゲンコツをくらうまろだった。

No.153 まろの夏休み2002 その6 追記 2002/08/16 被告人:まろ
  
在福中に一番ぶったまげたことをご報告しておこう。
なんと、まろはかよさんに撫でられ、ニクキュウをも彼女にゆだねたらしい。
判決:ただただ唖然。しかし母としては、
かよさんとの間にこれ以上の関係を望まない。えへ
 
No.152 まろの夏休み2002 その5 帰京 2002/08/16 被告人:まろ
  
お疲れさまでした、渋滞を回避すべく、早めの帰京。
スイカを始め、山ほどのお土産をもらって車は満タン。来るときと同様、まろとかあちゃんは後部座席でいちゃいちゃしながら帰ることとなる。

在福中は、かよさんとの距離がぐっと縮まり、まったり中には背中くらいなら撫ででも怒らないようになっていた。

車中、まろは、何度か助手席のかよさんの膝にも歩を進め、はっとしたように「あ、間違えちゃった間違えちゃった。かあちゃんじゃないや。」と慌てて後部座席に帰ってきたりしていた。
だが、毎回、帰るときには疲労困憊でぐっすりのまろである。
しめしめ、と試しに、途中で助手席のかよさんとかあちゃんが席を交換してみた。
おお、すごい!なんとあのまろが、憮然としながらも、かよさんの横にとっぽりはまり、撫でられたりしているではないか。部位によっては「いい気になんなよ」とかよさんにすごんだりしていたが、概ねオッケーである。すごい。この夏のまろはすごすぎる。
判決:うっとり。まろはすばらしいお兄ちゃんになりました。
 
No.151 まろの夏休み2002 その4 メイちゃん 2002/08/14 被告人:メイちゃん
  
法事の日から、いよいよ話題のメイちゃん登場である。
このメイちゃん。どんな動物も怖くない、恐るべき1歳児である。昨日だって、同様に超動物好きのパパに抱かれて網戸ごしに、まろに熱い視線を送っていたのだ。

かあちゃんは、メイちゃんとまろの関係に、ここ1ヶ月ほどココロを痛めてきたのだ。
わけのわからん1歳児が突進してきたら、まろだってたまらず手を出してしまうだろう。
そうしたら二度と福島には出入り禁止だろうなあ。

案の定、メイちゃんはまろをみると手足をばたつかせて近寄ってきた。
メイちゃん以外の人間はみな緊迫。まろはドキドキしながらも、平静を装っている。がしかし、とうとうメイちゃんに警報が出される。我慢に我慢を重ねたまろではあるが、尻尾を触られたとき、シャーっ!と軽いパンチを一発。メイちゃんは平気だったが、「こりゃちょっとまずい」とお互いに感じたものがあるらしい。
幸いこの一発で、お互い、常に50cm以上の距離が生まれることとなった。
いやー、かあちゃんとしては、嬉しい限りだ。

不思議なのは、離れていればいいものを、お互い何となく意識しながら、常に同じ部屋、同じ場所にいるのだ。もしかして、これって.......愛?

判決:仲良きことは美しき哉。頼むよ、二人とも。
 
No.150 まろの夏休み2002 その3 隠居生活 2002/08/13 被告人:まろ
  
今日はかあちゃんのばあちゃんの新盆の法事だ。朝から人の出入りが激しい。
いちいちドキドキビクビクするまろがかわいそうなので、亡くなったばあちゃんが使っていた、離れにまろを移した。
ここなら静かだし、人も来ない。まろもゆっくりと旅の疲れを癒すことが出来るだろう。

かあちゃんは、前日からず〜〜〜っと調理班だ。おばさんやいとこなど3人が手伝ってくれてはいるのだが、野菜を洗ったり切ったり手がふやけそう。田舎の調理法は独特で、お葬式の時に「東京もんはなにもわかっちゃいねえ」という冷ややかな視線が痛かったので、今回は頑張っているのだ。今回はお手伝いの3人も肉親だし、「東京もん」もいるので気が楽だったが。

お寺の法要も済み、お墓参りも終わって、さあいよいよ宴会だ。
さ、栓抜き栓抜き......と通り過ぎてはたと固まった。あれ?なんで廊下の真ん中でまろがどへっと寝てるんだ?まーろーーーー!(><)人が怖いだろうから隔離したのに、自分で離れの網戸を開けて脱走したらしい。ま、平気ならそれでいいが、きっと誰かに声をかけられたり、誤って踏まれたりして、何かしら事件が起きるのは目に見えている。かわいそうだが再度離れへ戻っていただいた。
判決:あの騒ぎの中おとなしくしてたので勘弁しよう。
 
No.149 まろの夏休み2002 その2 お盆 2002/08/11 被告人:まろ
  
拍子抜けするほどお利口さんだったまろの帰省ドライブ。
福島は着くなり夕立のお迎えだった。雷もすごい。まろはビビるかと思いきや、案外平気なようだ。かっこいい。

今年は、かあちゃんのばあちゃんの新盆だ。
10畳の座敷にはご立派な祭壇と、でかい灯籠、1mもあるかと言うほどのどでかい提灯が飾られていた。
数日後には、1歳になった、この家始まって以来の暴れん坊と評判のメイちゃんがやってくる。灯籠とか提灯は大丈夫なのか、とそんな話をしていた矢先に。

どか〜〜ん!!

なんだなんだ落雷か?!
いや違う。ぎょへ〜。なんとなんと、メイちゃんより先に、うちのまろがやっちまったではないの。
何かの拍子に突っ走ったまろは、延長コードが張り巡らされた座敷で、それを体に引っかけたまま突進してしまったらしい。コードごと引っ張られた灯籠は倒れ、つるしてあった提灯は落下してバラバラ。中身がろうそくでなくてよかったよ〜〜。
「あ〜あ.....」 聞こえるようにため息をつくばあちゃんの視線が冷たい。
判決:有罪。ばかー!着いた早々何しでかすねん!
まだ支払いも終わらない提灯なのに!

No.148 まろの夏休み2002 その1 ドライブ 2002/08/11 被告人:まろ
  
今年も帰省の季節がやってきた。

「これから出かけるぜ」と電話を入れると、「まろはおとなしくできるのか」とイヤミなばあちゃんの声。後ろで、正月にまろにいじめられたあやなちゃんが「あやな、あんまりまろちゃんのこと好きじゃない」とつぶやいてる声が聞こえる。まねして妹のまやちゃんも「まやもー!」。
ち。形勢不利だな。でも帰ってくるなとは言うまい。ひっひっひ。(←なめてる)

この夏は、とうちゃんかあちゃんのお友達、かよさんも一緒に福島へ行く。そう、1台の車で。まろの反応はどうか、気がかりなところだ。かよさんは猫好きだし、家に泊まったこともあり、まろとはうまくやれる自信がある、と言う。でもな。まろのことだ、いつ、どう気が変わるか分かったものではない。

運転手はとうちゃん。かあちゃんは普段助手席だが、今日は後部座席に陣取る。昼間の出発なので、まろが少しでも快適なように、エアコンを早めに入れ、トイレも新しい砂に全取り替えして準備万端である。
かよさんの家にお迎えに行くと。むむ、まろは窓から目から上だけ出して、しげしげと彼女を見つめている。「おはようまろ。」と助手席に乗り込むかよさん。お、まろはほとんど興味も示さずに、かあちゃんとキャリーバッグの間の10cmくらいの隙間にぽったりと埋まった。いつもは文句の多いオトコになってしまうのに、それすらないではないか。すばらしい、これは過去最高のドライブ態度(?)だ。
途中、恒例の車中ウンコや車中シッコをすませ、たま〜〜〜に、助手席のかよさんにチェックを入れ、ほとんどをとろ〜んとまどろみながら4時間半のドライブを快適に過ごすまろであった。
さすが4歳。これなら今年は楽勝だぜ。..........とうまくいくのか帰省。つづく
判決:ぶらぼー。次は新幹線に挑戦か。(うそうそ)
 
No.147 女子高生恐喝事件 2002/08/09 被告人:まろ
  
北海道からとうちゃんの姪っ子が遊びに来た。名前はかな。花の現役女子高生である。
心配されたまろの反応だが、以前にも来たことがあるせいか、二人の関係はまあまあ。かあちゃんは一安心である。あとは、この夏の東京の猛暑で、北国育ちのかなが病気にならぬようにして返せばオッケーだ。
おばさんはいろいろと大変なのだ。

何がよくて入るのか分からないが、猛暑の中押入に引きこもるまろと、寝苦しい夜をなんとかクリアしたかなを残して、かあちゃん達は仕事に出かける。

支度が出来たら事務所に顔を出す、と言っていたかなから何も連絡がないので、彼女の携帯に電話をしてみた。ワンコールで電話に出た彼女に「どこにいるの?」と聞けば「家のトイレ」。お腹でも痛いのか?しかし、聞いて愕然。
「あのね、まろがね、シャーって言って、パンチをするの。怖いからトイレに籠もって待ってるの。」なんだとー?!あの蒸し風呂のようなトイレに?いったい何分入っているのか知らないが、なんともかわいそうな話だ。
それからしばらくしてかなが事務所にやってきた。
「あのね、あれからトイレから出てみたら、まろはいなくなってたよ。押入が少し開いてたから中にいるのかなあ。」
かなが案外おっとりしているのが幸いだ。神経質な子なら、二度と東京のおばさんちには遊びに来てくれないだろう。
っていうか、怪我させなくてホントによかった。
なんで昨日もずっと仲良くしていて、今朝も何ともなくて、かあちゃん達がいなくなると同時に突然いじめだすのだ?不思議でしかたがない。
判決:有罪。パートを命ず。
せめて慰謝料分くらい稼いでおくこと。(TT)

No.146 鬼の霍乱事件 2002/08/08 被告人:まろ
  
起きて、カーテンを開ける。
今日はなぜかとうちゃんは、カーテンを手すりに巻き上げた。
毎朝、とうちゃんかあちゃんが目覚めるまでベッド下でおとなしく待っているまろが、うれしそうに寄ってきた。
ところが。
まろの様子がおかしい。
尻尾は短いなりに、ぼわぼわに広がり、背中にはタテガミが。
どうしたんだ?どうしたんだ?
 あ、あれはっ!

 尻尾がぼっ!

 後ろ姿は尻尾だらけ。

 下手に近づくと危ないぞ。

 腰が引けてるけど俺は頑張るぜ。

 うおおおおお!おっかねえ!

 かあちゃん!かあちゃん!

 おっかないよ、あれは何?!

 ぜいぜい......でも、まろ、オトコらしかったでしょ?

 もう一回見てくるから。

 うひょひょ〜、やっぱりおっかねえ〜〜。

棒状になったカーテンが何かイキモノに見えたのか。逃げまどうまろが哀れだった。
判決:無罪。 もう少し弱虫を克服しましょう。
 
No.145 止まらぬ押入事件 2002/08/04 被告人:まろ
  
目が覚めると押入がまた開いていた。
そして......今日は例のエルメ...いえ安物バッグが蹴り落とされていた。
まろはこのカバンが好きなのか否か。謎。


判決:有罪。押入に懲役3年。トイレだけは出てくること。

No.144 帰ってきた押入事件 2002/08/03 被告人:まろ
  
毎日お暑うございます。皆様いかがお過ごしでしょうか。
外は灼熱、家の中はクーラーなしでは暮らせず、湿気対抗策として除湿器フル稼働の毎日です。
今日は押入の中にも空気を通そうと、ふすまを開けて出かけました。別にまろが入っても、毛が着くだけだし、コロコロかけりゃすむ話。母ちゃんは心が広い。ただ、ちょっと忘れっぽいだけなのだ。そう、過去に同じ過ちを犯したことを。

夜になって、昼間開けていたのと反対側のふすまが10cmばかり開いていることに気づいた。そうか、まろはやっぱり入ったんだな。自分でふすまを開けて出てきたのか。利口なもんだ。
.........あれ?まてよ。あの10cmの隙間から見えるのは!!!!
ぎゅよよよよ〜〜〜ん!そう、それは。No92で被災した、あれだった。
なぜ?なぜこのバッグにそれほどまでに固執するのだ。なぜ、乗らねばならぬのだーーー!?
そりゃさ。たかがクレージュだけどさ。バーゲンで7,800円だけどさ。すねすね
哀れ。

両手をついて謝ったって許してあげない〜♪(古っ)
判決:有罪。もう許さねえ。
てめ、クレージュの代わりに
エルメス弁償しろよ、えるめす。

No.143 ベジタリアンの悲劇 2002/07/03 被告人:まろ
  
帰宅した。
部屋に入った。
部屋中にトイレ砂が落ちていた。

んもー、なんでトイレを出るときに、グーパーグーパーして指の間の砂を落としてこないんだよー。と母ちゃんは砂を拾い歩く。
あ、こんなとこにカリカリのかけらが。まろのヤツ、また歩き食いしたな。お行儀が悪いなあ。
拾ってみたら、あら違った。こりゃトウモロコシか?夕べ父ちゃんとまろは狂ったようにトウモロコシ食ってたもんな〜。どっちかが食いこぼしたな?
んもー。


その時、ムシの知らせというのだろうか。母ちゃんはふとそのトウモロコシを鼻先に持っていって匂いをかいでしまった。
うっ!こっ、これはーーーっ!
う"を"を"を"を"を"を"を"ーーーーー!(@@)
激臭。(TT)
あなたはネコのウンコを素手でつまみ、臭いをかいでしまったことがありますか....?

その後、母ちゃんは晩飯の支度をせねばならなかった。キレイキ○イで洗ったとはいえ、お米を研ぐのは辛かった。
判決:有罪。紛らわしいものを落とさないこと。
食うなら出すな、出すなら落とすな。

No.142 びぶ朗の災難2 2002/06/27 被告人:まろ
  
帰宅した。
部屋に入った。
びぶ朗がまっさかさまに落ちていた。(--#)

がっくし。

PCカードが曲がってプラプラになっていた。
今日は
コードをつなげっぱなしにしていった母ちゃんへの警告か。しかしまあ、とりあえずまろを追いかけ回してマウンティングしてごめんなさいと言わせた。(少し嘘)
カードは父ちゃんがぐいぐいっ、えいえいっと逆に曲げて直してくれた。ああよかった。
でも、片づけないで出かけた母ちゃんが悪いと叱られた。ぐ。そらそうだが...。
判決:くそー、母ちゃんも悪いとは。
今度やったらまろにメールを届けさせるぞ。生ポストペット。
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